仕事を辞める時の適度な言い訳は必要なのか
また一人同期が辞めた
正直なところ、分からなくもない。
特別給料が良いわけでもないし、労働環境も恵まれているわけではないと思う。
別の同業社で働いたこともないし、あくまでも体感でしかないのだけど、この業界はおろか今の日本で働くこと自体がつらいと言われたらそれまでだが。
これで同期は20人近くいたのが10人になった。
他の同期も辞めかけのが何人かいるらしい。
そんな先日辞めた彼は地元に帰るらしい。
その選択が良い結果となってくれることを願うばかりだが。
彼の辞める話が出てきたのは同期グループラインだった。
数日前に突然「地元で新しいことやりたいのでやめます!こっちにいる間に会える人会おう!」と送ってきた。
辞め際に別にとやかく言う権利がないことは百も承知だが、どうしても引っかかってしまった。新しいことやりたいから辞めるなんて、そんなあやふやな理由付けで辞めるような人ではないのは知っているし、仮にそれが真実だとしてもそんな理由で辞めてほしくはなかった。
嫌になったのならそう正直に言ってくれたらいいし、別に特段驚きもしない。ただ、何か残った我々を変に気遣ったのか、憐れんでいるのか、真意がいまいち読み取れないのが裏があるような気がして、自身の気持ちの落としどころを見つけられない。
繰り返すようだが、他人の辞め時やら理由付けに何も口を挟んでよいものではないし、引き留めるにはタイミングが遅すぎた。
とにかく彼は私の心に棘を残して辞めていった。
その棘の取り方はまだ私は心得てない。